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ねっとりとした夏の夜、自由自在に宙を舞う、研ぎすまされたバイオリンの音がなんとも心地よい。南インド、タミール地方のバイオリニスト、Kunnakkudi (Kunnakudi) R. Vaidyanathan翁の演奏をCDで楽しむ。
インドの音楽の知識は無く、南も北もさっぱり判らないのだが、好奇心の勢いだけで、去年暮れ、南インド伝統音楽祭"December Season"を観にチェンナイへ行った。12月始めから1か月以上、一日につき、約15会場で40以上のコンサートが繰り広げられる、とんでもなく気前のいい音楽の祭典である。 しかし、一日40ものチョイスがあるわけで、誰を観るべきか途方に暮れてしまった。ホテル近くのCDショップに入り、CDを沢山出しているアーティストをリストアップしてみることにした。その時、バイオリンのコーナーで目を惹いたのが、このKunnakkudi氏であった。 生きている南インド伝統音楽の大御所は全てこのDecember Seasonに出てくるらしく、彼の名もすぐに見つかった。 果たして、始めの一音で、完全ノックアウト。じいさんはクールに構え、キュイン、キュインと妖しい旋律をこれでもかこれでもかと惜しみなく紡ぎ出す。すっかり心奪われ、"ああ、その音にどこまでも着いてゆきます連れてって"の完全「ハーメルンの笛吹き」状態になってしまった。 2時間ほど、陶酔状態で聴き入った。彼を聴くためだけにでも、12月のチェンナイをまた訪れてみたいと思っている。 (リソース:南インド文化紹介のサイト、KutcheriBuzz.)
by rflux
| 2006-07-13 00:50
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