カテゴリ
以前の記事
検索
その他のジャンル
記事ランキング
|
体調がすっきりしなくて、クリスマスデーはおうちでひっそり映画鑑賞。テーマは何故か、ティーンエイジ。
1) Submarine ( Richard Ayoade / UK / 2010 ) この人は、Channel 4のコメディードラマ、"IT Crowds" (「ハイ!こちらIT課」Wow-Wowで放送)で、ロボットみたいな、なんとも不思議にチャーミングなオタクITボーイで印象的だったが、次は監督業へと意欲的な飛躍。 イギリスの片田舎に暮らす、15歳の少年のビタースウィートな青春物語。 とにかく映像が圧倒的に美しい。ちょっとしつこいぐらい、徹底して、夕暮れ前のマジックアワーで撮影。光と影を、時に淡く、時に鮮明なコントラストで捉えて、見とれてしまう。 すでに沢山比較されているだろうけど、小気味好いおしゃれなテンポはLouis Malleの60年代の名作「地下鉄のザジ」、内容とちょっとねじれたユーモアの使い方は、90年代のWes Anderson "Rushmore" を彷彿させた。 わがままな私の好みとしては、ちょっと固すぎ、というか、スタイルにこだわりすぎて、プロットの深みに少し欠けるように思ったんだけど、この新鮮な映像美とリズムの良さとユーモアの組み合わせは、かなり手応えあった。自作自演も観てみたい。 == 2) Glee: The Concert (Kevin Tancharoen / USA / 2011) テレビ番組、"Glee" のコンサート映画。オリジナルは3Dで劇場公開されたけど、その必要はまったくないような..。Gleeファンがおまけ程度に観て楽しむ映画作品でしょう。 テレビの"Glee"には今年、たっぷり楽しませてもらった。 オハイオの高校を舞台に、いじめ、人種、同性愛、肥満、貧困、身体障害、精神障害、ダウン症… と、現代アメリカの社会問題を片っ端から全部てんこ盛りにかぶせ、ひたすら歌い踊り、ベタな青春ストーリーでガンガン展開。乱暴なんだけど、めちゃくちゃ楽しい、ボリウッド的やり過ぎ娯楽。 そして、ただのエンタメとして、無防備に観ていたら、シーズン2の途中で、横からいきなり蹴りがぶっ飛んで来て、完全ノックアウト: ブレザー姿でさっそうと登場し、おもむろに歌いだすのは、"Teenage Dream"という曲。元はKaty Perryという女性が歌う、「化粧してなくてもカワイイって言ってくれるのね」といったガールポップスで、「あなたといると、ワクワクしちゃって、10代の頃の夢が実現したみたい〜」という内容。 で、まさにこのBlaineこそ、彼に恋する登場人物、視聴者、そして、この作品の脚本家やプロデューサーの、「10代の夢」なのである。つまり、この、歌って踊るピチピチキュートボーイは、Gleeワールドを生み出すゲイおじさま達の、まさに夢の像なわけです。(詳しい事知らないけど、想像で。) 彼はオープンにゲイの高校生であり、話が進むにつれ、恋も花開き、まるで、日本の少年愛コミックのような展開(読んだ事ないけど、想像で。)に、…キ、キス!..そして!!と、なんか、不必要にドキドキしてしまい、無駄な時間が流れていくのでした。 彼は、アメリカでも爆発的に人気になり、シーズン3ですっかりレギュラーになっているけど、歌唱力やスター性が他のキャストより一回り上なので、番組としてのまとまりには良くないような気もする。(演じるDarren Crissは、20才過ぎのシンガーソングライターで、CDも出している、し、ゲイでは無いそうだ。どうでもいいですが。) それから映画にも飛び入り参加の、女優、Gwyneth Paltrow。シーズン2で、代理教師の役で登場する。歌がものすごくうまいのと、コメディーを実に自信たっぷり楽しんで演じていて、こんな幅広い女優だったんだ、と脱帽。 シーズン3の残りも楽しみ。Karan Joharプロデュースでボリウッド版も間近とにらむ。 # # #
by rflux
| 2011-12-26 21:00
| 観る (films & tv)
|
ファン申請 |
||