|
カテゴリ
以前の記事
検索
その他のジャンル
記事ランキング
|
海外のメディアで知って、観たいと思った映画が、ほんの2-3ヶ月で東京のスクリーンで楽しめるのは、ごく稀だ。「三大映画祭」なる企画で、観たい!!と思った作品が上映されるのを知った。
How I Ended This Summer (「夏の終止符」/ Aleksei Popogrebsky / Russia / 2010 ) ![]() ロシアの北極圏辺境の島の気象観測所で二人の男が黙々と働いていた。彼らの仕事は定期的に周囲の放射能を測定し、そのデータを本庁に通信することだった。長年、ここで働くセルゲイ。彼の新しいパートナー、パベル。 ある日、本庁からはセルゲイ宛に悪い知らせが届けられた。すっかり不安になったパベルは、帰ってきたセルゲイにそれらの酷いニュースを伝えることができない。真実はやがてセルゲイの知るところとなり... (作品資料より) 見ている間のリアクションは、主人公の一人である若者のとる行動が理解できないし、ラストのおじさんの態度も違和感を感じて、少しイライラしたのだけれど、帰り道、モワっと熱い夜道を歩きながら考え直してみると、他のシーンと繋がって、ああ、そういうことだったのか、と思い至った。家に帰ってもいろいろと考え続け、だんだん理解できてきた気がする。 ゲーム世代と、寡黙な苦労世代、という、ちょっと端的な表現かなとも思うが、まったくありえる行動なのだろう。それを、二人だけで逃げ場の無い、ミニマムな設定でフォーカスを当てたのだ。都会ではこういった行き違いがよくあるだろうが、そのケースを1つ掬いとって、極限のシチュエーションに置き、じっくりと観察する。そういう実験的アプローチなんだな、と理解しました。 ま、何と言っても、この作品の見所は、そんな二人をとりまく、景色。ロシアの北極圏の、ストイックで短い夏の、不思議な光にきらめくステップと空と海。もっともっと見ていたかった。 ところで、映画祭として初上映されるというのは、一般上映が見込まれていないのかな?この「映画祭」には、イギリスの名匠、Mike Leighの2008年話題作、"Happy Go Lucky"もあり、これも一般公開が無かったらしい。一般公開で見られる世界の映画なんて、本当に本当に限られているんだと、改めて思う。地道に、こういった特別上映にもアンテナを張り続け、通わないとな。 それにしても、暑い。早く夏、終わって欲しい。 # # #
by rflux
| 2011-08-14 15:21
| 観る (films & tv)
|
ファン申請 |
||