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家ごもりでボーっと映画を観てたら、いきなり横蹴りされてブっとんだ。
Ya No Estoy Acqui ( "I'm No Longer Here" / Fernando Frías de la Parra / Mexico / 2020 ) 女の子?男の子?何この髪型??クンビアをスローダウン?!?!何この踊り?!?!何よ、なんなのよ、なんかスゴい!!! 全てが頭真っ白になるほど刺激的な未知の世界であるのに、ギョっとするほどよく分かる恥ずかしくて心のはち切れそうな気持ち・空気感。徹底的に特定な場・人・時代にフォーカスすることによって、文化・国境・時代・世代、あらゆる壁を軽やかに超越してしまった。 メキシコの、特定な時代の、特定な街の、特定な地区の、小さなコミュニティ。コロンビア発の音楽、クンビアを心から愛する若者たちの集団。音楽、言葉、ファッション、全てに拘って、自分たちだけの世界を作る、ティーンエイジャーのムンムンとしたエネルギー。 自分の属する場と人々に囲まれて、王ごとく美しく輝いている瞬間。それが根こそぎ奪われても、自分のアイデンティティを保とうとする姿の、なんともいえない悲しさ、みじめさ、そして、尊さ。絶対だと思っていた「自分の世界」の儚さ。主役の子の存在感と美しさに目が離せない。 メキシコシティー出身、NYベースで活動する若手監督の長編デビュー作。2013年にVICEプロデュースで、モンテレーのクンビア文化についてのドキュメンタリーがあり、監督はこれを「こんなエキゾチックな物を発掘してきたぞ!」という、"植民地的な観点"で描いたうすっぺらい内容に感じ、自分でしっかり入り込んで、中から話を伝えようと思い立ったそう。 とはいえ、このVICEの番組、何も知らない私にとっては、今回の映画の背景を知る、分かりやすい情報であった。衝撃的な髪型も、現地ではほんの一瞬の流行りだったらしい。 そして、クンビアの王、Celso Piña の影響は偉大だったと知った:彼こそがモントレー出身で、メキシコからクンビアを世界に広めた第一人者だったこと、残念ながら2019年に60代半ばで亡くなられたこと。彼のレジェンドも知らずに、2012年、彼のステージを観に、ポーランドの小さい街に行った。私がポーランドで彼のステージにノリノリで踊っている、ちょうどその時、彼の出身地である地球の反対側のメキシコ、モントレーでは、このような髪型や格好をした若者たちが、クンビアのレコードをねっとりスローダウンさせて、カッコよく踊っていたのだなあ。 # # # #
by rflux
| 2021-01-21 13:58
| 観る (films & tv)
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by rflux
| 2020-07-04 11:06
| 旅をする
水曜日: アトランタ発のPodcast番組 "Stuff You Should Know"の特集は、「ビデ」。トイレットペーパーの買い占めで、アメリカでもついにビデが大注目らしい。 ヨーロッパでみかけるビデって、どう使うかずっと謎だったんだけど、これを聴いてもいまいち分からなかった。用を済ませたら、そのまま、隣に移り、アレにまたがって、水を出しながら、手で掬って、おしりにパシャパシャするのだろうか??どうも腑に落ちない。アジアにある、ホースのシャワーのほうがずっと理解できる。 番組後半は、「ウォシュレット」で二人のホストは大盛り上がり。一人はTOTOのフルサイズを所有しており、大絶賛である。もう一人は、「お湯がでるの?乾かす温風も?-- で、喋るの、喋るの??」と質問責め。(ウォシュレットって喋ったっけ??と思ったら、どうやら、それは、いちいち喋る日本の家電をパロった The Simpsons のエピソードだったことが判明。)この水洗トイレをビデに活用するアイディアは、あるアメリカ人が60年代ごろに発明し、TOTOは彼から権利を買ったそうで、これは知らなかった。 木曜日: たまたま久しぶりに聴いた、イギリスの映画評論家 Mark Kermode のPodcast "Kermode on Film" 、Steven Soderbergh 監督特集だった。20代の映画評論家(?)Jack Howard氏と、50代のKermode氏、それぞれがSoderbergh監督のトップ3お気に入りをあげる。 なんと言っても、Kermode氏のナンバー1が Solaris だったのが超嬉しかった!だよね!!また観なくちゃな。ご時世に合わせて、最近、彼の "Contagion" を見直した。本当よくできてる。最後の「説明」シーンが特に好き。 つながり: ウォシュレットとSoderberghのつながり:(前にも書いたかも!) その昔、アトランタのおしゃれなヘアサロンで、Soderbergh監督の弟がヘアスタイリストとして働いていた。で、そのサロンは、90年代後期のアトランタのお店としては唯一ぐらいに、TOTOのウォシュレットを導入していたのである。その店のトイレからは初めてのウォシュレット体験をして、うっとりとした目で出てくる人が続出したとか。 店には行ったことないが、この弟さんは友達の知り合いだったので会ったことがある。よく似た顔だった。その頃、Soberberghは超絶頂期だったから、自分の兄弟がハリウッド一の監督で、自分は普通に毎日アトランタのサロンで仕事してるなんて、どんな気分なのだろうと思った。 # # # #
by rflux
| 2020-04-16 20:02
| 観る (films & tv)
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